総量規制対象外消費者金融

借入は年収の３分の１までと規制した総量規制には、「総量規制除外貸付」「総量規制例外貸付」、そして総量規制の適用外である「総量規制対象外」に分かれます。

総量規制とは貸金業法の法律の為、貸金業者の消費者金融はその制約を受けることになりますが、総量規制対象外の消費者金融はあるのか？年収３分の１以上でも借りれる消費者金融があれば低所得者の人にとってみればありがたい存在になることは間違いありません。

その答えの前に、まず総量規制「除外」「例外」「対象外」について説明する必要があります。

総量規制除外貸付とは？

総量規制除外貸付は以下の貸付が該当します。

• 不動産購入又は不動産改良の為の貸付（その為のつなぎ融資を含む）
• 自動車購入時の自動車担保貸付
• 高額医療費の貸付
• 有価証券担保の貸付
• 不動産担保貸付
• 売却予定不動産の売却代金により返済できる貸付
• 手形（融通手形を除く）の割引
• 金融商品取引業者が行う500万円超の貸付
• 貸金業者を債権者とする金銭貸借契約の媒介（施行規則第10条の21第1項各号

不動産購入や自動車購入などを貸金業者から借りた場合、金額が高額となり、年収の３分の１を超えてしまうのがほとんどだと思いますが、総量規制では不動産・自動車ローンは除外貸付となっているので年収３分の１を超えても貸付が可能となっています。

総量規制例外貸付とは？

総量規制例外貸付には以下の貸付が該当します。

• 顧客に一方的に有利となる借り換え。（段階的に債務を減らす借り換え）
• 緊急の医療費の貸付。
• 社会通念上緊急に必要と認められる費用を支払うための資金貸付。
• 配偶者と併せた年収の３分の１以下の貸付。
• 個人事業者に対する貸付。
• 預金取り扱い金融機関からの貸付を受けるまでの「つなぎ資金」に係わる貸付。（施行規則第10条の23第1項各号）

この中でも多く利用されているのは、「顧客に一方的に有利となる借り換え」「段階的に債務を減らす借り換え」、「個人事業者に対する貸付」です。

顧客に一方的に有利となる借り換え・段階的に債務を減らす借り換えは、契約に細かい規定もありますが、低金利への借り換えローンや、おまとめローンはこの総量規制例外貸付に該当し、年収３分の１以上でも貸付が総量規制で認められています。

又、個人事業者に対する貸付も例外貸付として認められています。法人への貸付はそもそも総量規制対象外（総量規制は個人向け契約のみを対象としています）となっていることから、法人への貸付に総量規制は関係ありません。

総量規制対象外とは？

総量規制対象外とは、銀行等の貸金業者以外が貸付するローンのことを指しています。貸金業者は貸金業登録している会社のことで、主に、消費者金融やクレジット会社、信販会社などが該当します。

銀行や農協、信用金庫、労金などの金融機関は貸金業者には含まれないことから、総量規制の適用を受けない、総量規制対象外となるのです。

総量規制について簡単に説明しましたが、タイトルの総量規制対象外の消費者金融はあるのか？という答えに関しては、「総量規制対象外の消費者金融はない」と言うことです。

しかし、総量規制対象外は無いが、年収３分の１以上貸付可能な消費者金融はあります。

総量規制は複雑で、一般の人から見れば分かりにくいことだと思いますが、消費者金融は貸金業者の為、総量規制の対象です。対象外にはなりません。

ですが、先ほど説明したように、総量規制例外貸付であれば、年収の３分の１以上だったとしても法律で貸付が認められており、そのことを間違って「総量規制対象外」と思っている人が多いのです。

何度も言いますが、総量規制とは貸金業者のみが適用される法律の為、銀行等の金融機関が融資するもの全ては、そもそも総量規制とはまったく関係が無く、年収による規制は一切ないのです。

総量規制例外貸付も、総量規制除外貸付も、貸金業者が行う貸付での「例外」「除外」となっているだけです。

総量規制対象外の消費者金融はありませんが、例外・除外として融資することは可能です。しかし、申込みするのであれば、総量規制対象外の銀行カードローンから申込みした方が多くのメリットがあるので、最初は銀行カードローンをおすすめします。