おまとめローンは総量規制対象外？
おまとめローンとは、複数の借入を一本化などでおまとめするローンです。１社だけではなく、２社以上をまとめることが多いため、借入する金額も高額になることがあります。
しかし、総量規制は年収の３分の１以上の貸付を原則禁止としています。おまとめローンで一本化したくても、総量規制で借りられなければ意味がありません。
そこで、おまとめローンは総量規制の対象外なのか？という質問をよく聞きますが、厳密に言えば総量規制対象外でもあり、総量規制対象外でもありません。
貸金業者のおまとめローンは総量規制例外貸付
消費者金融やクレジット会社・信販会社のおまとめローンで、貸付金額が年収の３分の１を超える場合は「総量規制例外貸付」として融資をすることになります。
総量規制例外貸付は総量規制対象外とは違い、例外的に年収３分の１を超えても融資は可能ですが、貸付分は総量規制の計算に含まれますので、例外で融資を受けた金額を含め、年収の３分の１未満にならなければ、今後貸金業者からの借入は基本的にできなくなります。
総量規制例外貸付についてはこちらで詳しく書いていますが、おまとめローンは総量規制例外条項の、「顧客に一方的に有利となる借り換え」、「段階的に債務を減らす借り換え」となり、簡単に言えば、借り換え前よりも金利や総返済額が下がり、追加の担保や保証などが無い借り換え（厳密には他にも規定がありますが省略します）は総量規制例外貸付として認められているのです。
その為、年収の３分の１を超えた貸付となっても、消費者金融等の貸金業者はおまとめローンを融資することが可能なのです。
銀行カードローンのおまとめローンは総量規制対象外
総量規制とは貸金業法の規制となりますので、年収の３分の１の縛りがあるのは貸金業者だけです。貸金業者ではない銀行等の金融機関は総量規制など一切関係が無く、当然年収３分の１の制約もありません。
その為、銀行等の金融機関はすべて総量規制は対象外となりますので、銀行カードローン自体が総量規制対象外となるのです。銀行カードローンは、おまとめローンではなくても、通常のフリーローンもすべて総量規制は関係ありませんので、年収３分の１を超える貸付をすることは審査次第で可能となっています。
総量規制例外と総量規制対象外の違いとは？
総量規制例外貸付も、総量規制対象外も、どちらも年収３分の１を超えても貸付が可能ですが、大きな違いは、貸付金額が総量規制の年収３分の１の計算に入るのか、入らないのか、この違いが大きいと言えます。
総量規制例外貸付は、例外的に貸し付けることから、貸付金額は総量規制の１／３の計算に含まれます。
しかし、総量規制対象外は、貸金業者の貸付ではないことから、総量規制の年収１／３の計算には含まれません。その為、年収300万円の人が、総量規制対象外の銀行カードローンで100万円借りていたとしても、関係がないことから、まだ消費者金融より年収１／３の100万円まで借入することは可能なのです（審査が通った場合）。